国内MBAのススメ

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日本一よい立地の大学院?名古屋商科大ビジネススクールで管理会計のお話を伺う

「脱名古屋圏」で東京、大阪へと積極展開を図る名古屋商科大学ビジネススクール、東京校はなんと丸ビルの9階、10階だ。眺めは当然いい(笑)何かビジネスを学ぶぞという雰囲気には最高かもしれない。専門職大学院社会人コースの場合は通えてなんぼ、そういう意味では最高の環境を提供しようという大学院側の意気込みか。ちなみに本校の名古屋にもおそらくビジネススクールとしては日本では最大級の校舎は今秋のオープン目指して建設中だ。

 

さて、肝心の授業内容や提供プログラムだがこちらも積極的に海外の認証取得に動くなどさまざまな取組をしているようだ。教授陣をざっと見た印象ではいい感じで実務家教員、研究者そしてNon Japaneseが配置されているようだ。

 

今日はその名古屋商科大学ビジネススクールの公開授業にて金子智郎教授による「ビジネスの成否の裏に会計あり」という2時間の講義を賜った。たいへん濃く、しかも最新の情報や視点を取り入れた講義内容でここでサマリするのは難しいが、管理会計と聞くと「あー、カタイ会計の話か」と尻込みするのではなく管理会計はビジネスにどんな影響を与えるかについて一緒に考えましょうとうまくアイスブレークして始まった。

財務会計管理会計の違いをたいへんわかりやすく解説してくれた後ビジネス意思決定に必要なステップについて1.変動費と固定費を分ける 2.固定費を個別と共有に分ける

、そして3.個別固定費を管理可能性(コントローラブルか)に分ける。そのうえで管理可能個別固定費、そして結果として管理可能個別利益を把握という流れ。

さらに講義の締めくくりとしては「経営課題にあった管理会計の仕組みをとる必要がある、また管理会計の仕組みは絶対ではない、たとえば黒字化が事業部の経営課題の場合は細分化した管理がよいかもしれないし、成長戦略にはマトリクス型、協調型がよいのでは」という具合に柔軟性、ビジネスのデザインこそが重要と協調。損益を細分化して管理しないケースとしてアップル、Googleの例は腑に落ちた。

 

問題意識としては世の中、特に日本では営業利益だけで判断があまりに多いということだ。自分の経験含めても納得できる考え方だった。ちょっとでも興味持たれた方は著作も多数ある先生なのでぜひご覧になっていただきたい。

 

http://www.nikkei-nbsonline.com/course/lecture/kaneko.html

 

講義の中で微分のグラフやパレート図をやけに上手に書くなと思いきやなんと航空工学の勉強を収めたエンジニアリングを修めた方だった。そういう意味でも異色(日本では)の会計プロフェッショナルかもしれない。

 

名古屋商科大学ビジネススクール修士課程だけではなく単科プログラムにも力をいれておりそれもなかなか魅力的だ。この大学院の積極策は要注目。

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