国内MBAのススメ

人生変えたくなったら考えてみよう。日本のビジネスパーソンにもっと学びを。mbajapan@outlook.jp

自分は何者でどこに向かって歩いているのか

ちょっと国内MBAの話題とはずれるが、先日海外MBA留学支援で大きな実績のある青山TGセミナーのイベントに参加してきた。こちらは1997年以来のべ500名以上の海外MBA留学を実現させてきた留学準備予備校の老舗。同セミナーはその教育内容だけではなく、伊藤ファウンダーのワークライフバランスを追求したライフスタイル、情報発信力などでも多くの注目を集める存在。

先日の会合はサロン形式で、MBA取得者のインタビューなど交えた充実の内容。そのなかでもケロッグ校OBでマッキンゼーなどを経て現在起業しているO氏のコメントが、「MBA取りに行くこと」の意義について考えるヒントとして秀逸な内容でしたのでここで共有させていただきます。

海外MBA入試の肝は提出するエッセイが極めて重要だという事情もあるが、社会人になって学び直すということの意味ついて考えるその姿勢はすべての人にとって参考になるものだと思う。同氏はそれについて鮮明な道筋の引き方を示してくれている。もっともその道筋を実際に作って歩くのはあくまで自分自身なのではあるが。

同氏によるとMBA取得のメリットのひとつは、いろんなことが総合的に考えられるようになったということ。これは国内外でのMBA取得を問わず、多くのひとがそのメリットを視野が広がったことをあげるのとほぼ同じ意味だろう。

同氏はさらに突っ込んで、アプリケーションを出すことから卒業まで常に考えたことは「自分は何者でどこに向かって歩いているのか」ということだったとおっしゃる。自分の人生のゴールとは何かについてその間徹底的に考え、そしてそのゴールに対し自らが「約束」をしたそうだ。他人の基準で生きるのではなく自分にカスタマイズした生き方を通す、そして残り何十年かの人生をそのためにどう使いたいのかについての「決断」をしたそうだ。

欧米人と比較して、日本人は一般に自分のライフを何年後、10年後そして何十年後どういう状態(to be)になっていたいかについて考える訓練(トレーニング)行われないまま過ごすと言われている。

残り何十年かの人生のうちMBAの2年間を、その後の10年後、20年後の人生をどうするかについて考えるまたとない機会と考えるのはどうだろうか。もちろん、別にMBAや社会人大学院でなくてもかまわないとは思うが、人はひとりではなかなか前進しにくい面もあるし、環境を無理矢理でも変えないと結局元の「日常」に回帰しやすい弱さもある。MBAを単なる金儲けではなく本当の豊かさ、経済的豊かさとは何かをを仲間と考える場にできたらその人は幸福だろう。このOさんのように。