国内MBAのススメ

人生変えたくなったら考えてみよう。日本のビジネスパーソンにもっと学びを。mbajapan@outlook.jp

MBAでのつまづきの理由 その1

最初から考えたいことではないが、せっかく大学院に入学はしたものの残念ながら留年あるいは最悪退学せざるえなくなるといった状況もありえる。とくに勤務を続けながらの大学院生活は先般紹介した元リクルートの江草三四朗氏の著書に描かれているようなある意味たいへんストイックな生活環境に2年間身を置くことになる可能性が高い。業務多忙のため結局授業に出れない日が何度が続きそして継続あきらめざる得ないというパターンは残念ながらよく聞く。

今日はちょっとちがった角度から、それでは具体的にどの授業がしっかりとした準備と復習が必要で手を抜けない?科目、つまり「つまづきやすい科目」(=単位を落としやすい)かというお話。それはずばり「数学」を使う科目。理系の学部出身、あるいは業務で統計学を日常駆使しているような方にとってはハードルでもなんでもないお話し。むしろ得意科目としてどんどん伸ばせばよい。

数学を使う場面はMBAのカリキュラムの中でびっくりするほど多い、特に1年次が問題。専門科目は選択範囲が広いので巧みに?数学必須の科目を避けることもある程度できる。その中でも第一関門クリアのための必須スキルはやはり統計学。いわゆる基礎科目(共通1年次共通履修科目)に統計学中央大学など)、基礎統計学、ファイナンスのための数理基礎(明治大学)など必ず必修あるいは避けられない形で含まれている。とりわけフルタイム型の大学院においては慶應義塾大学は伝統のマネジリアルエコノミクス(これはほとんど数学)はじめ1年次は数字とにらめっこの科目が並ぶ。京大も一橋(神田も商学研究科双方)ともに企業データ分析などが必修。

こればかりは明日のケース分析では重回帰したデータを使いなさいとか確率計算して比較しなさいと言われてもにわかに統計学入門開いて勉強していたのでは間に合わない。最初が肝心。

 

最近はフルタイム型の大学院でも入試に数学関連の科目が選択になっているので実際どの程度の数学の力があればいいのかはなかなかわからない。ここはしっかりとシラバスを読ん大学院説明会での面談、在学生・OBなどからお話しを伺うなどしたほうがよい。とくに数学に苦手意識を持った人、文学部などの人文系学部を卒業した人は要確認。あくまで目安ではあるけど最近話題になった西内氏の「統計学は最強の学問である」の内容が理解でき実際手を動かして計算できればOKだろう。(繰り返しになるけど理系やどこかでちゃんと勉強した人にとっては問題ないレベル)ミクロ経済学で使うモデルは基礎があれば授業の予習の範囲でなんとかなると思う。

数学やミクロ経済学を学部時代に履修しなかった院生向けのカリキュラムを用意してくれている大学院(京大など)もあるがなにせ大学院の授業は猛スピードで進む。短時間での習得がいすれにしても求められる。

MBAではどれくらいの数学能力いるの?」というのはおそらく受験希望者の不安ベスト3くらいにはいるのかな(笑)そのせいかネットでも「MBA 数学」で検索するとたくさん出てくる。ただ海外MBA校中心の情報が多いのでできれば入学前にやはり志望大学院関係者とよく相談することをおすすめします。もちろん大学院によってその必要度はぜんぜん異なるのも事実。

いすれにしてもMBAの世界におけるビジネスプランニング、マーケティング、会計、財務、経営戦略などいずれも数学が得意だとすべてにおいて学習・習得のプラスに働くのはまぎれもない事実。人生変える機会のひとつと思って数学に前向きに取り組む覚悟決めるのもあり。