まとまった勉強をしてみたい方に絶好の機会 一橋Global MBA Challenge
8割の院生がNon Japanese,英語での授業という特色でやや敷居の高い感がある一橋大学国際企業戦略研究科(ICS)が提供するプログラム。
ターゲットはずばり「国際的なリーダー」という明確さ。
私はMBAするメリットのひとつは「体系的に経営を学ぶ」ことによる視野の拡大や包括的な知見が得られることではないかと考えている。そういう意味では単科受講や体験授業の限界もときおり実感する。
これは足掛け3か月で10回、マーケティングに始まり定量分析。組織行動学、アカウンティング、リーダーシップなどを学ぶログラム。一橋の特色でもある国際性がみっちり詰め込まれている印象。これで7万円は「バーゲン」ではないのだろうか。180人という院の授業にしては多めの募集なのでどこまでインタラクティブな形で授業が行われるかがやや不安。
現役プランナーによる戦略的PR論
今年手始めの公開授業参加はいつもの多摩大学からのスタート。
今日のゲスト講師、PRプランナーとして活躍中の本田哲也・ブルーカレント社社長を迎えての戦略的PRとは何かについて。いつもながら本荘先生のいい感じのリードもあり判りやすくよくまとまった内容。
いわゆるマーケティング3.0の考え方の応用で、製品の機能ではなく消費者が買いたくなる「場」をPRでいかに作りだしていくかという一種の業界ネタの公開。
P&Gの「十時間おむつ」やパナソニックの「夫婦喧嘩を減らす食洗器」の事例は戦略的PR論としては古典に属する話かもしれないけど、現役の経営者からあらためて直接聴くと納得させられる。
実際の大学院の授業ならもっとインタラクティブな形で掘り下げていくのだろうが、今日は受講者が多いためしかたないのかもしれないが大学院の公開授業というよりマーケティングセミナーっぽい雰囲気になってしまったところが少し残念。
学費の工面で躊躇しているMBA大学院志望者の方はぜひ!
厚生労働省は2014年10月、経営学専門職大学院など、高度人材を育成支援制度、教育訓練給付制度(以下、本制度)を大きく改正・拡充した。これによりいわゆるMBA大学院に挑戦する人にも最大で96万円!もの金額が支給がされるようになった。
これは検討してみる価値十分だと思う。
私がこのBLOGを始めたきっかけ、関係した仲間内の勉強会などをよびかけた理由の一つは、大学を顧客にしたビジネスを通じOECD諸国中で「最低」といわれるいったん大学を出てからの高度教育のチャンスがない日本の異常さを憂えたから。そういう意味でもようやく政府・行政も腰を上げたと考えていいのかな。ぜひ定着してほしい。
これから詳しく調べてみるが給付金額が大きいだけに書式の準備はあそれなりにしなければならないようだ。てっとり早いのは各大学院が開催している説明会への参加かもしれない。
マッサンをMBA的視点で読み解くと...
国内MBAの読者にも朝ドラ「マッサン」を視ている人はかなりいることだと思う。ドラマはあくまでフィクションでかなりの脚色はされているのだろうけど、主人公のマッサンとそれを囲む事業の協力者などの行動パターンからはいろんなことを考えさせられる。
世間的には、情熱や思いだけであまたの反対意見にも屈せず夢を追及するマッサンの姿にハラハラしながら毎朝喝采でいいのかもしれないが、創業経営者としての資質という目で見るとどうだろう。スティーブジョブズすら彷彿させるビジョナリー、ウイスキーの製造技術という「テクノロジー」への造詣は満点だろう。
しかし、ドラマや何冊かある竹鶴氏の伝記ものを読んでも、あの時代になぜ日本でウイスキー製造なんだという必然性がほとんど見えてこない。唯一「日本人の暮らしが西洋化すればウイスキーの需要は高まるはずだ」という信念(思いこみ?だけだ。実際には当時でもある程度の市場調査やマーケティング活動はされていたのでなんらかの確信を持つにいたるデータはあったのかもしれないが、どう見ても暴走に近い行動に見えるし実際多くの失敗もしている。
見方によっては「ホンモノは受け入れられる」というサプライ側の論理一辺倒で市場無視にも見える。
実際は、ニッカウヰスキーといえば苦労の時代を経て戦後すぐに成長軌道に乗り高度成長期を通じ酒類・飲料企業としては「巨大企業」になったサクセス物語といってもいいだろう。
マッサンの夢と情熱だけではなく、戦争をはさんだ複雑な時代背景の中でいかに企業として成功していったか、成長の基礎を固めたそのKFS(キーファクターフォーサクセス)は何だったのかかを考えながらグラスを傾けるのもいかもしれない。
私自身は、市場調査やニーズに合った製品づくりといった次元とはまったく異なる時代性がマッサンの思いすら超えて思わぬ幸運に働いたのではないかと考えている。伝記の中ではあの真っ暗な戦争時代すら海軍指定の軍需品愛国工場の指定を受け原材料の優先供給を受け増産に励むことができ在庫(モルト樽)を積み増しできたのだ。
それにしても、そういった時代の流れを自らの幸運にするためにはやはり情熱、夢そしてホンモノを追及する信念が大前提だ。
大学院での2年間は、理論、調査方法や分析を学ぶ場にとどめず視野を広げビジネスの夢を語り自身の情熱を確認する時間にしてこそ価値があるのだと思う。
2015 年明け開催予定 注目の公開講座その1 中央大学 1月21日
今年も残り1週間、来年のことを語っても鬼も笑わないだろう。
来年大学院入学を考えている人はスタートダッシュでぜひいろいろな公開講座や模擬授業などに挑戦してみるのがおススメ。
東京圏の情報しかなく恐縮だが1月は興味深いイベントが目白押し。
一押しは、いわゆる公開講座でなく大学院が運営主体の学会イベントだが、1月21日に開催される中央大(CBS)の国際戦略経営研究学会の「戦略経営・理論。実践研究会」。
なぜ一押し、おススメか。今年からCBSに移った榊原先生の報告があるからだ。たいへんな実績、指導歴(門下生はキラ星のごとくだ)に裏付けられた先生お話は示唆に富んでおり面白い。
受験志望者を対象にしたイベントではないが事前登録も不要という気前のよさ。日本的経営・日本のイノベーションの今を知る絶好の機会ではないだろうか。
国内MBAのための受験勉強 小論文対策
ほとんどの国内MBA大学院(ビジネススクール)は入試の難易度からすると、ごりごりに専門の受験勉強を必要とするようなものではない。そうはいっても経営・商学系の基礎知識がないと入学してからの苦労はほぼ確実だ。会計・財務あるいはマクロ経済学などの知識がまったくないところで授業についていくのはたいへんだろう。
ただそれ以上に修士をとるまでの2年間でビジネスについての自分の考え方をきちんと構築できるかがMBAの価値。
そういう意味でも入学前に自分の意思や適正を確認するためにも「受験勉強」はしっかりすることをススメます。
ではどんな勉強をしたらいいのかというと会計、マーケティングなどの各論から入るより、ズバリ研究計画書と小論文対策を軸にしっかり書くことを練習すること。経営学関係の専門的な予備知識も書くことのアウトプットの積み重ねで身につけるという感覚でいいだろう。本だけの知識の戦略各論はむしろ不要だと思う。
国内MBA受験 小論文対策講義 (ウインドミル国内MBA受験シリーズ)
- 作者: 飯野一,尾形英之,釜池聡太,片山良宏
- 出版社/メーカー: 中央経済社
- 発売日: 2011/07
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MBA受験小論対策に関して私の読んだ範囲ではこれがオススメ。比較的「難易度」の高い大学院への合格指導で実績のある予備校のスタッフが書いていることもあり内容が具体的。その分想定した大学院の入試傾向なども反映しているので自分の志望校との調整も意識しながら読む必要があるかもしれない。
こういう活動はまさに国内MBA的メリット
中央大学専門職大学院戦略経営研究科(CBS)で「メディケアプロジェクト」という活動が発足した。
この活動(コミュニティ)は同大学ビジネススクールで学んだ(学んでいる)医療関係者、製薬関係者、医療機器関係者、またヘルスケアに関心のある方なら誰でも参加できる会合(勉強会)だそう だ。
この大学院は成り立ちからして同大学のOB財界人の交流団体南甲倶楽部のバックアップなどもあり企業推薦者も比較的多く「国内に強い」という印象があったが、これはまさにその特徴を活かしているのではないだろうか。
大学学部を中心としたなんとか会(中央大学なら白門会、慶應義塾なら三田会)という活動も産業別の会が結成されておりそれなりの伝統と活動をしているのだろうがこちらはどちらかというとゴルフや親睦中心の域を超えていないものが多い。目的をもってちゃんと勉強する場としての機能はやはり大学院のコミュニティに期待したい。なにせMBAはビジネスを語る「共通言語」を持っていることが最大の特徴なのだから。
こういった活動が他の大学院、インダストリーにも広がることを期待したい。
多摩大学で情報処理とテクノロジーの10年後を考えた
毎回興味深いテーマで企画してくれる多摩大学大学院の公開講座、今回は世界一の座を獲得したスーパーコンピュータ「京」でおなじみの理化学研究所姫野龍太郎先生のご講演。
BLOG記事を客観的に書きにくくなるど面白くのめり込んで聴いてしまった。
ムーアの法則停滞後も5年で10倍に上がりつづける性能がもたらす新しい情報処理の世界、魔球博士としてのスライダー解説、新次元の遠隔手術などなどユーモア交えていねいに解説していただく。
縫い目と回転軸で説明される魔球の原理の、体のエネルギーの何%がボールの進む力に変換されているなどは動画があったのでわかりやすく目からウロコだった。
一番衝撃的だったのは京の次世代(2020年に実現予定)スーパーコンピュータはハードウエアとしては人間の脳のシナプス結節の数を上回り、アルゴリズムの進化によりある部分人間並みの学習能力を身につける可能性があるという話。
実際自動車設計などの現場ではデータを扱うのはすでに一部自動化されておりそれ以前のプロセスのニーズ分析や感性などの部分に人間の作業は移っているそうだ。
経営やビジネスを考察するのに欠かせない要因としてのテクノロジー。未来を見据えるための軸を見せていただいた思いがする。
これはもはや最近よく話題になる「10年以内に消える職業」の世界だろう。。
国内MBAの意外な?メリット
国内MBAで学ぶ意外なメリットについて考えてみたい。
いまどきのグローバル化時代に本当はいつまでも国内視点ではいかんと思うがメリットは最大限活かそう。
それは、日本の人脈、経験がそのまま活かせること。
海外ビジネススクールで学ぶと大半のクラスメートはNon Japanese。
(もちろんトップMBAスクールと言われているところの日本人卒業生もなかなか立派、充分な価値があるのはまちがいない)
多くの学生は卒業すると全米各地あるいは世界にばらばらに帰って行く。日本国内のサプライチェーンに関わる仕事あるいは会社の場合なかなか再会しいっしょにビジネスする機会を得るのは難しいだろう。
国内MBAだと、卒業(修了)後も何か仕事の関係でのつながり維持にしても、あるいは転職・起業といった場面でもすぐ役にたつネットワークとして機能するだろう。
これは面白い、MBAはまだ遠いと思っている方にオススメ!
いい意味でより幅広い層の取り込みを目論むグロービスのプロデュースがしっかりされている内容。
いまどきではふつーとなった非正規での働き方を経験した女子が一念発起して科目あたり12万円をつぎ込んで勉強、成長していく様がリアリティをもって描かれている。
MBAに限らないがいったん社会に出るとなかなか勉強の機会をつくれない、つくりにくい日本にあってよくぞここまで頑張るという姿にも敬服。
アマゾンでMBA本1位に輝いたのも納得。
マンガ 日本最大のビジネススクールで教えているMBAの超基本
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国内MBAホルダーの活躍 「世界をよくする仕事で稼ぐ」
国際的なビジネスの経験も十分につんだ元商事マンの起業ストーリー。商社を辞さらなるスキルアップを志し大学院進学を決心。
筆者は当然海外の有名ビジネススクール進学も視野にあったのだが時間、費用そして専攻(インターネットビジネスなど)を勘案して慶応義塾大学大学院(KBS)に入学、MBA取得。
MBA取得後の著者のさまざまなチャレンジにMBAで学んだこと、スピリットが生き生きと描かれている。
「世界をよくする仕事」で稼ぐ― 三菱商事とドリームインキュベータで学び、サイバーエージェントに1億円で事業を売却した僕の働き方
- 作者: 大澤亮
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多摩大学大学院本荘先生のトークイベントに行ってみた
多摩大学BSは実務家出身のユニークな先生たちがいることで知られるがその中でも私が注目しているのは本荘先生。先生のマーケティング、アントレプレナーはいつも新鮮で刺激的だ。
現代ビジネスのサイトで女性と起業についての連載をされているが、やはり和服に身を包んだ先生の軽妙かつ鋭いトーク、突っ込みは「ナマ」のライブ感で楽しみたかった。
女性起業家という切り口での企画ではあったが、その語られる内容は男女関係ない今どき日本のビジネス、社会を起業から読み解いたという印象。
新年1月9日には多摩大学の公開口座でまたまた本荘先生登壇の面白そうな企画があります。ヒントが得られるMBA体験になることを確信。
現代ビジネス×アカデミーヒルズ共同企画 「女性起業家、明日への挑戦」を12月1日に開催! | 現代ビジネスからのお知らせ | 現代ビジネス [講談社]