国内MBAのススメ

人生変えたくなったら考えてみよう。日本のビジネスパーソンにもっと学びを。mbajapan@outlook.jp

修士論文と先行研究

国内MBA大学院(専門職大学院に限らず広義で)では一部を除き必ずしも修士論文提出が学位授与の必須条件ではない。多くの大学院では修士論文と呼び方は違えどプロジェクト研究などのレポートにするか選択できる。

こういった修了要件が選択制の大学院では多くの院生は2年次になるとどちらをとるか悩むのではないだろうか。博士課程に進学を考えている方や学会での活動に関心ある方などは当然修論を選択するだろうが。

私は環境さえゆるされるのなら修士論文にチャレンジすることを強くおすすめする。またプロジェクト研究だから必ずしも特別易しい条件で学位がもらえるわけでもない。

なぜ修論にチャレンジすることをおすすめするか。

ひとつは、一生に一度くらいは修士レベルの論文を書くこと、そのプロセスを体験するのはその後のビジネスでも必ず生きてくると信じる。研究の目的、課題設定、先行研究調査、データ集め、仮説検証そして執筆編集と大学院らしい「お作法」での執筆プロセスは私のビジネスの経験に即しても終了後も貴重な血肉となる。その中には当然毎回の研究室での発表やプロポーザル審査などビジネスの現場でも必要なプレゼンテーションの勉強と練習になることだろう。

 

ふたつめは、そのプロセスの中でもとりわけ先行研究調査を行うことの意義と価値を上げたい。大学院と学部レベルの「卒論」との決定的違いはここであるといっても過言ではない。また多くの院生が修論でぶちあたる壁もこれだ。せっかく考えた仮説もすでに先行研究で検証されていた場合は異なるアプローチや路線変更が求められる。知らなかったではすまされないところなので調べる資料もたくさんになる。ということは勉強になるということ。

 

3つめは教授、ゼミ(研究室)仲間のとの関係が密になること。よく私も書いてるが大学院進学のメリットのひとつは人間関係構築だ。修論執筆を通してぜひ濃い人間関係を築いてほしい。