国内MBAのススメ

人生変えたくなったら考えてみよう。日本のビジネスパーソンにもっと学びを。mbajapan@outlook.jp

図書館の活用はとても大事

専門職大学院(ではないビジネススクールもあるが)は修士論文は書かずにプロジェクト研究(レポート)を卒業要件にできる。ここでは一見それほど「研究」活動には重きを置いていないように見えるが、実は院生が入学から苦労するひとつは授業やレポート作成のための調べ物関連だ。専門職大学院はやはり大学院である。その辺のビジネス書の応用で書いたくらいのレポートではまずどこの大学院でもちゃんとした成績をとるのは厳しいだろう。やはりプロジェクト研究でもきちんと先行研究調査、研究のフレームワークそして参照・引用文献の収集整理は必須条件。

そこで頼りになるのは大学図書館。実は経営系の書籍・文献(図書館用語で「資料」)は意外と公共図書館には揃えられていないのである。ましてや最近の社会科学は統計資料やデータを用いる場合が多いので実質大学図書館以外での入手は国会図書館やいわゆる専門図書館しかないのだ。

学部学生ではあまり使いこなしている人は多くはないのだが大学図書館のリファレンスサービスもMBAの勉強には力になるだろう。

また社会人大学院生の場合、とくに家族がいる場合などは勉強場所の確保も喫緊の課題となる。快適な勉強環境としての図書館もこの場合とても重要なポイントだ。ビジネススクールに入学を検討している人はぜひこのあたりをチェックしてほしい。

この点からいうとやはり総合大学の大学院は恵まれている。慶応義塾大学、中央大学などはビジネススクール専用図書館を設けている。キャンパスが新しいこともあるがおしゃれなサロンのような図書館だ。勉強場所としてもいかにも快適そうだ。OPACはもちろん共通だしその気になれば「本館」の資料もすぐ取り寄せられる。あと、大学院生にならないとなかなか判らないところだけど機関リポジトリ(大学全体の論文などの学術成果の倉庫のようなもの)の充実も総合大学ならではのメリットだ。

その点都心サテライト型キャンパスの大学院はややハンディがある。いろいろ出かけて自分の力で資料を探すパワーが必要だ。今どきはネットワークも進んでいるし大学間提携など他大学利用の制度もあるのであちらこちらに出かけて(ノマド院生?)勉強するのが好きという人なら全く問題にならないだろう。いずれのパターンでも図書館の活用には早く馴染んだほうがよい。